能登「いしり」とは

石川・能登の名産『いしり』とは?

『いしり』は、石川県・能登半島に古くから伝わる伝統的な魚醤油(うおじょうゆ)。発酵調味料として、地元では刺身や煮物の隠し味、貝焼きのような郷土料理をはじめ、さまざま使われています。

国産の新鮮な原材料(イカや魚)を塩漬けにして、じっくりと1年以上も熟成・発酵させた液体の調味料で、深い味わいが特徴。魚由来の旨味成分のアミノ酸が豊富に含まれていて、かつおだし、こんぶだしの風味とは異なる、いしりならではの味わいは、鍋料理、炒め物、野菜の煮炊きの他、隠し味としても全体の旨味を底上げできる万能調味料として活躍します。

■ 国産のナンプラー!?

魚醤(魚醤油)というと、タイのナンプラーを思い浮かべる人もいることでしょう。日本にも国産で古くから親しまれている魚醤が存在しています。

動物性タンパク質で旨味の宝庫!

植物性の穀物が原料である醤油とは異なり(植物性タンパク質)、『いしり』は動物性のタンパク質で、よい深みのある旨み。これでなければ出せない風味として欠かせない調味料のひとつに。

穀物由来の醤油は大豆や小麦が原料となっています。『いしり』は、大豆や小麦を原料に使っていないため、大豆や小麦のアレルギーをお持ちの方は、醤油の代わりに使えます。

先人の知恵と経験が生んだ「いしり」には、独特の香りや旨み成分が含まれています。旨みの素である遊離アミノ酸を大量に含むと共に、抗酸化物質やタウリン、低分子のペプチドも多く含まれます。また、血圧上昇抑制物質の存在も確認されていて、医薬品としての可能性も調査されています。(出典:能登町役場 ふるさと振興課 ウェブサイト

『enneいしり』独自のこだわり

(1) [原料]塩

いしり作りに欠かせないもう一つの材料。それは塩です。 私たちは塩にもこだわりを持っています。
奥能登・珠洲で100%海水から作られる天然の塩を使用することで、 よりまろやかなコクとうま味が加わります。

(2) [原料]メギス

本来、イワシやイカの内臓を使うことが多い『いしり』ですが、私たちはメギスを使用しています。
メギスのもつ柔らかな風味が料理を優しく引き立たせます。

(3) [製法]

『いしり』は素材全てを残すことなく使おうという日本人ならではの ”もったいない精神” から作られてきました。
しかし、副産物(魚油・骨・魚カス)は今までの製法では残ってきていたのも事実。
私たちのenne[エンヌ]はこれらの副産物も全て生活の営みの中で循環させようという発想から生まれました。
伝統的な技術に最新の技術を併せることにより、本来捨てられていた部位を余すことなく使用することができるようになり能登の海の恵を最大限感じていただけるようになりました。

古くから伝統的な手法(高濃度食塩添加・長時間発酵)で生産されてきた魚醤を、高温発酵によって雑菌を制御し、食塩無添加によって活性を高めることによって極めて短時間に魚醤を調製する方法(速醸法)を確立した。本法を利用し,地域の企業とともに、地域の魚加工工場副生物を原料として様々な速醸魚醤を開発し商品化してきた。(出典:2022年度《農芸化学技術賞》受賞者講演要旨 - 13.地域資源を活かした速醸新魚醤類の開発と商品化|日本農芸化学会)

日本海に面した北陸地方は漁業が盛んで、多くの魚介類の加工工場が存在します。魚の内臓は重量の約20%を占め、非食部位として副生し多くは廃棄されているのが実情です。副生する内臓が良好なタンパク質を含むことに着目し、発酵することによって魚醤を製造することを目的として研究を始め、酵素剤などを使用せずに効率的に生産する方法(速醸法)を開発するに至りました。速醸法を利用し、福井、石川、富山において特徴ある魚醤類の生産と商品化を実現しています(参考:同上)。

enneの熟成期間は2か月。瓶詰めから出荷までの間にさらに2か月寝かせることもあるため、合計で4か月ほどの期間寝かせています。

環境配慮型のエシカルな発酵調味料

■ エシカルフード、エシカルな調味料としても注目!

あなたもenneと一緒にサスティナブルな生活を送りませんか?
能登には守るべき地域文化・里山里海があります。

能登は資源を循環させるサスティナブルな地域文化が根付いています。
しかしそれらも継続していくことが難しくなってきているのも事実。

作ったもの・使ったものはいずれ自分たちに返ってくる。これは日本人ならではの感覚。
そんな感覚をより多くの人たちと分かち合いたいし大事にしていきたい。

能登から発信したものを大切にしてくれる世界中の人に
サスティナブルな社会を目指すきっかけとして資源循環型ブランドenneをお届けします。

いしり・魚醤のレシピ 公開中!

いつものチャーハンや炒め物の隠し味としてや、ラーメン、カレーの隠し味にも!

>> いしり・魚醤のレシピはこちら

■ そもそも「魚醤」とは?

powered by ChatGPT / OpenAI

「魚醤(ぎょしょう)」は、魚や貝類などを発酵・熟成させて作られる調味料のことで、主に東南アジアを中心に広く食用されています。中国では「豆醤(とうじょう)」と呼ばれることもあります。

魚醤は、魚や貝類を塩漬けにして発酵・熟成させたもので、発酵させることで旨味や風味が増し、独特のコクと深い味わいがあります。一般的には、魚醤には魚の種類によってさまざまな種類があり、例えばタイの魚醤「ナンプラー」やベトナムの「ニョックマム」、インドネシアの「テラシ」などがあります。

魚醤は、炒め物やスープ、鍋料理、麺料理、サラダドレッシングなどの調味料として幅広く使われており、アジア料理には欠かせない調味料の一つとなっています。また、日本でも「いりこだし」や「かつおだし」など、魚を発酵・熟成させて作る調味料があり、魚醤と似たような使われ方をする場合があります。